今年の購読数は昨年とほぼ同じ141冊。
本のジャンルも広がり、かなり満足のいく読書年でした。
そして今年の出会いは、フジモトマサルさん。
独特の世界にすっかり魅了されてしまいました。
出会いは、森見登美彦の「聖なる怠け者の冒険」から。
朝日新聞の夕刊連載の挿絵を手がけていた方で本の装丁にもなっています。
そして、「聖なる怠け者の冒険挿絵集」が発売され、森見登美彦の世界観を見事に表現した贅沢な本となっています。
フジモトマサル氏のこれまでの著書・マンガもたくさん発売されており楽しく読見みしました。
で、2014年のマイカレンダーはフジモトマサル(↑)。
人間のような動物キャラがなんともきもかわいいのです。
7月8月は猫のイラストももちろんあります。
聖なる怠け者の冒険 挿絵集 フジモトマサル 朝日新聞出版 2013-05-21 by G-Tools |
さて、2013年ランキングの発表です。
第10位は、
「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー― 高橋秀実 新潮社 2012-09-28 by G-Tools |
ノンフィクションにしてこんなに楽しい本に出会った幸せ。
ちょっと変な(笑)生徒たちが個性的、それでもスポーツやっている青年はどんな人間でも好感度UP。
決して変人扱いせずあたたかい目で取材している筆者にも好感が持てます。
先の見えない世の中で、こんな子たちに日本を託すのも悪くないかなって。
元気のない人には必見の書です!
第9位は、
エンジェルフライト 国際霊柩送還士 (集英社学芸単行本) 佐々涼子 集英社 2012-11-30 by G-Tools |
続けてのノンフィクション。
今年はこの2冊のおかげで、小説のジャンルと少し距離をおいていたノンフィクションやビジネス書などのカテゴリが抵抗がなく読めるようになった気がします。
国際霊柩送還士という仕事、その背景にあるドラマのような重み。
心が揺さぶられるとは?と、強く感じたまさに本物のルポルタージュでした。
第8位は、
検事の死命 (「このミス」大賞シリーズ) 柚月 裕子 宝島社 2013-09-05 by G-Tools |
昨年の第1位の左方シリーズ第3弾。
文句なしにますます男前な佐方貞人でした。
ただ、パソコン通信の時代の謎解きが書かれていて、今年発売の本なのにどんだけ昔の話なんだろってちょっとタイムスリップした感あり。
たしかに左方は、昭和が似合う男ではあるけれど・・・
これからもシリーズ続けて欲しいから新しい左方も期待しています。
第7位は、
まほろ駅前狂騒曲 三浦 しをん 文藝春秋 2013-10-30 by G-Tools |
これもシリーズ第3弾。
読み始めは、シリーズものの中だるみか駄作かと思ったのもちょっとだけ。
今までの謎に包まれたベールが明らかになると共に、なんだか湿っぽくて暗かった多田・上天コンビのキャラがはじけて爽やかな締めくくり。
第6位は、
愛に乱暴 吉田 修一 新潮社 2013-05-22 by G-Tools |
ドロドロのメロドラマのようでありながら、深層心理の描き方が最高です。
ミステリーやホラーの要素も含めて感情の機微をうまく描いていることろ、女性の心理をここまで分析する筆者の凄さと緻密さ。結末も後味濁さず完璧。
文学という名に相応しい著者です。
第5位は、
共震 相場 英雄 小学館 2013-07-23 by G-Tools |
著者の作品を今年2作(震える牛)読了。
記者出身ということで世相に深く切り込んだ小説でノンフィクションかと思わせるようなリアリティがある内容が特徴的。
震災を扱った本書は、震災の恥部の部分をうまく表現しており、これまでの震災をテーマにした小説とは一線を画する重みのある作品でした。
第4位は、
ペコロスの母に会いに行く 岡野 雄一 西日本新聞社 2012-07-07 by G-Tools |
本より先にNHK-BSのドラマを見てから、この本を手にとった。
イッセイ尾形がペコロスさんを演じていたが、ドラマと本書、全く違和感無く受け入れられたので、今年見たドラマの中でいちばんの秀作であった(それほどドラマは見ないけど^^;)
自分の体験を絵に書いたり文章にしたりできることは素晴らしいことだと思うと共に羨ましくもある。
第3位は、
空飛ぶタイヤ (Jノベル・コレクション) 池井戸 潤 実業之日本社 2008-08-01 by G-Tools |
直木賞の時から気になりつつ、男性向けといわれていたので躊躇していたが、この本で著者のファンになる。早速、池井戸潤の本を順番に読み始めた矢先、ドラマ「半沢直樹」が始まり、瞬く間に図書館には池井戸潤の本は消えてしまった(それまではすべてすぐに借りることができたのだ)
なので、まだ数冊しか読んでいない。
今年は池井戸潤の年になりそうだったのに、先延ばしとなったタイミングの悪い年でもあったのです(笑)
第2位は、
聖なる怠け者の冒険 森見 登美彦 朝日新聞出版 2013-05-21 by G-Tools |
森見登美彦ワールドの真骨頂。
好きな人にしかわからないともいえるこの世界。
しかし、やっぱり魅力的であり京都が舞台ということも大きく関わっていることも確か。
この舞台となった八兵衛明神にも行ってきました!(最後に写真あり)
京都裏寺町に確かにありました。
その横のタンカレーのお店の行列のため、あわや見逃しかけたところにありました。
この本は新聞連載時とは大幅に改定されているようで、フジモトマサル氏の挿絵集とも一致しない絵も多く、原本である連載していたものを是非、読んでみたいのです。
だれか、夕刊保存してないでしょうか・・・
第1位は、
新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫) 真山仁 講談社 2013-09-13 by G-Tools |
今年は真山仁元年でした。
経済小説なんぞ縁がないものだと思っていたのですが、なぜかハマってしまいました。
10年前発売のハゲタカから、タイミングよく今年第4弾のグリードが発売したことにも出会いを感じます。
主人公・鷲津政彦には惹かれませんでしたが(笑)、上っ面の経済を紐解くにもちょっとだけ勉強になりした。
多少間違った内容でも、なんだかわかった気になっただけでも良しとしましょう。
著者のこれから扱う問題提起を含んだ小説にも期待していきたいと思っています。
さて、おまけの番外編。
まんぷくローカルマラソン旅 たかぎなおこ メディアファクトリー 2013-03-15 by G-Tools |
今年の目標に掲げた奈良マラソン完走。
そのためにフルマラソン関連の新書なども読みましたが、この本はフルマラソンの大変さを癒してくれる楽しい本でした。
確かに奈良で食べたすべてのものが美味しかった~。
マラソンと食は相関関係大です!
紹介されているマラソンはどこも遠方の大会なのでなかなか実現できませんが、抽選方式都市型マラソンには興味がなかったものの大阪マラソンの楽しさが伝わってきたので、ちょっと考え方が変わりました。
なので、来年は大阪マラソン、とりあえず応募しまーす。
さて、来年の読書ライフも充実すべく、本情報のアンテナ感度を高める日々です。
ちなみに2013年に読んだ本のリストは、よんだ4!のサービスを利用してアーカイブしています。
本を探している人は、ご参考に(なるかも知れません)
おまけのおまけ・八兵衛明神
↑両手いっぱいの幅ぐらいの間口 ↑裏寺町の入口に案内板